S P I R I T トップインタビュー
内川 健次郎 UCHIKAWA KENJIRO
ビーエイチエス株式会社
代表取締役社長
“触れて、試して、楽しんで”。
店舗にしかない力がある。
私たちはBtoCの小売事業を展開しています。現在の重点戦略地域は埼玉。150~300坪の路面店が中心です。
小売事業は、多様な事業会社が揃うホールディングスの中で非常に意義のあるものです。販売店への卸業の先には必ず売場が存在します。お客さまの利益に繋がる効果的な売場を作るべく、ホールディングス内でも様々な工夫を凝らしています。入念な市場調査からオリジナリティある企画の立案、目を引く売場装飾。あらゆる知恵が取り入れられていますが、それらはあくまでも考察から生まれたもの。各種施策の効果の裏付けには、実績が必要になります。文房具店を運営するビーエイチエスは、その実証現場として強みを発揮するのです。トレンドを予測し、膨大な商品群の中から商品を選定。売場を作り、売上の推移やお客さまの反応などその効果を測定する。その結果が実績としてホールディグス内に共有され、各社の血肉となっていくのです。リアルな店舗だからできる、私たちならではの仕事です。さらなるシナジー効果を目指し、連携の強化にも努めています。
ネットショッピングが多くなった現代だからこそ、リアルな店舗はお客さまにとって商品を実際に触れて、試せる貴重な場になってきています。その期待に応えるべく、新店のオープンのみならず、注目の高まる文具博などの大型催事を自社でも企画・運営し、文房具と消費者の接点を増やしていきたいと考えています。
社員の意見を大切に。
お客さまに歓びを届ける。
文房具専門店が減少した時代だからこそ小売事業を大切に育てていきたいと考えています。弊社の店舗には学用品を求めてお子さまも多く訪れます。子どもの頃の経験は、深く心に刻まれるものです。店舗を訪れることで文房具への興味関心を未来に繋げて欲しいとも考えています。そうした観点もあり、弊社では「お客さま第一」「地域密着」を大切に、来店いただいたお客さまに楽しい気持ちで帰っていただける機会構築を目指しています。最近はワークショップなど店頭イベントの開催や地元球団のスポンサードとそれに伴うプレゼント企画の実施など、売場以外の施策にも力を入れています。
店舗施策の多くは社員の発案によって実施されています。弊社には発言意欲の高い社員が集まっています。イベントやフェアの企画一つを見ても、自分の意見を軸に具体的な施策展開まで用意した提案が自然と行われています。私たち上層部は可能な限り意見を吸い上げ、実行に移せるよう後押しするだけ。自分の提案が採用されると、次も発言しようと良いサイクルが生まれます。文具好きな社員が多く、自分の好きを広げるために楽しんで仕事をしていると感じています。
当面は埼玉を中心とした事業拡大を続ける予定です。埼玉で展開する「ぶんぐまる」はLINE登録者数も5万人を突破し、認知は年々高まっています。文具を買うならこのお店といっていただけるよう私たちの挑戦は続きます。