MESSAGE 会長メッセージ
「読み・書き・そろばん・文房具」の先に。
“働く場所”にフィールドを広げる。
加藤 順造 KATO JUNZO
加藤憲ホールディングス
グループ代表
変化する時代の中で、
変わることを恐れない。
文房具業界は今、急速な変化の渦中にあります。かつては一般企業、役所、学校、病院とあらゆる組織で使われていた膨大な書類がデジタル化され、文房具の利用は減少傾向に。さらに、街の文房具店で買い求めていた販売ルートから、チェーン店、インターネット販売の台頭と販売チャネルも多様化。業界再編が進み、私が入社した頃は全国に1,000社あった文具卸会社も今では20社程度になりました。そうした中で生き残ってきた会社の1社が、私たち加藤憲ホールディングスです。
そこには常に時代の変化を先んじて読み、徹底的に備えてきたことがあります。紙の利用が減っていくなら、デジタルにも対応していく。販売チャネルが増えるなら、流通環境を整え発注いただける土台を作る。移り変わりの激しい現代では、去年と同じことを続けているだけでは5年後には衰退がはじまってしまいます。社会の変化は止まりません。必要なのは常に新しい挑戦。変化に抗うことなく、柔軟に次の一手を考えていく。今の世の中には、その姿勢が大切だと感じています。
いつの時代も
「すぐ行く・動く・整える」。
あなたは文房具をどこで買いますか。ショッピングセンター、ホームセンター、ディスカウントショップ、インターネットという選択もあるでしょう。街の文房具店と答える人は少なくなりました。消費行動の変化に気づいたとき、文房具店というこれまでのお客さまを大切にしながらも、チェーンストア等、台頭する新たなチャネルも網羅していかねばとすぐに行動を起こしました。商材を提供できるよう各地に物流拠点を設けたこともその一つ。インターネット販売の流れを察知すれば、ECサイト運営会社にアプローチもしました。時代の流れを的確に掴み、その流れに迅速に乗ることで弊社は絶えず成長を遂げてきました。私たちは先行投資を惜しみません。学ぶべきは歴史にあり。日本の歴史を振り返っても成功者は皆、計画性と先んじたインフラ整備の重要性を語ります。押さえるべき所をしっかりと把握する。そしてすぐに動き、整える。仕事の基本は、これからも変わりません。
インターネットでの文房具購入も日常になった今、次はどんな販売ルートが台頭してくるのでしょうか。時代に瞬時に応えるために、私たちは常に自問し、次の一手を考え続けています。
「ワークプレイス」すべてが守備範囲。
加藤憲ホールディングスには多数の事業会社があります。各社を繋ぐ共通点、それは「ワークプレイス」の視点です。弊社の出発点は「読み・書き・そろばん・文房具」。どれだけ成長しようとも、その軸を変えることはありません。「ワークプレイス」とは、働く人・働く環境、すべてを包括する言葉です。文房具、パソコン、ネットワーク、OA機器、DX。そしてそれらを使うオフィスの環境。家具、内装、インターネット配線まで、快適なワークプレイスを実現するために必要な物は山のようにあります。日常の買い物と違い、オフィスの環境を整える・必要な物を手配するのは想像以上に労力を要します。そのすべてを1社で完結できることは、お客さまにとって理想的なことなのです。社内で、オフィスに関すことを何でも提供できる。それが加藤憲ホールディングスの最大の強みです。
「モノ」の時代は終わり、これからは「コト」がより大切になっていきます。形あるモノを売るだけでなく、快適性や利便性、その職場環境に適した付加価値を提供する。それらが求められる時代です。理想のワークプレイスを業種を問わず提案できるよう、専門知識・技術を持つ事業会社をグループに迎え入れ、自社内で提供できる領域を拡大。業務範囲はどんどん深化し、高度なご提案が可能になってきています。私たちの守備範囲をワークプレイスととらえれば、仕事が尽きることはありません。余すことなく網羅し、快適に変えていく。私たちの未来は、まだまだ可能性にあふれています。

